東京キララ社オフィシャルコラム

辻幸雄コラム

辻幸雄

藤井良樹

PROFILE

辻幸雄
1949年10月、岐阜市生まれ。 高校卒業後、地元消防本部勤務。10年ほどで退職後、消防設備業・風俗営業等を経営。 ブルセラショップを立ち上げ、1993年、数百人の現役女子高生をビデオ出演させたとして、職業安定法違反で逮捕。 メディアにより大々的に取り上げられ、社会問題化した。出所直後からビデオ制作再開。以降、逮捕・服役を繰り返し、猥褻界の「帝王」として多くの伝説を残し続けている。

藤井良樹
ルポライター/漫画原作者/編集プロデュース。
■漫画原作『TWO突風!』『ガキ警察』(漫画/旭凛太郎 )
■著書『女子高生はなぜ下着を売ったのか』『キャバ嬢「給与明細」のヒミツ』『新世紀のリアル』(宮台真司・中森明夫共著)
■編集企画/『プリズン・ガール』(有村朋美)『ファイト!』(武田麻弓)、など。

第2回『ブルセラ商売大繁盛』

November 11. 2014 12:20 PM

猥褻するは我にあり ~帝王・辻幸雄の犯と罰~

第2回 『ブルセラ商売大繁盛』


 

ブルセラ始めました。

うちは全てのパンツが

「着用証明写真付き」。

飛ぶように売れましたね。


 

東京に出て、まずは日本橋・茅場町に八畳のワンルームマンションを借りました。

それを半分に仕切って四畳を店舗スペースに、残り四畳を住居兼倉庫にしました。

店と住居を別々に借りるお金はなかったですから。

それにどうせ商売に没頭するわけだから、

店に住み込もうが、自分の部屋で商売しようが、そんなことはどうでもいいんです。

店の名前は『不思議商事』。

〝使用済みパンティを売る店・不思議商事〞です。


 

 

 

一番最初にやったことは「下着モニター」の求人広告を打つことでした。

ようは、使用済みパンツやブルマーや制服を売ってくれる女の子の募集です。

安くて効果のありそうな媒体ということで、

大手製菓会社が発行元のタブロイド版のフリーペーパーに出稿しました。


 

<我が社が提供する下着を履いていただき、モニターとなってもらう仕事です。


 

<下着1枚につき800円~2500円。18歳~35歳迄位の女性。高額日払い>


 

こんな感じでしたが、広告が出た途端、いきなり相当な数の問い合わせが来ましたねえ。

オープンしてからの三カ月で200人以上の女の子が店に来たんじゃあないでしょうか。

それこそ女子中学生から40歳すぎのおばさんまで、いろんな女性が来ました。

ただし、そのうち実際にパンティや制服を買い取った、モニターとして雇ったのは、

半分から6割くらいでしたかねえ。

やっぱりおばさんからパンティ買い取っても、そんなもん絶対売れませんから。

あと、はっきり言っておデブちゃんやブサイクな女の子からも買い取りません。

だから、「これならそこそこかなぁ」という子からだけ買い取るようにしてました。

そうすると、だいたいモニター合格率が6割くらいになりました。

そうはいってもかなり甘めの査定でしたけどね。

そんな、驚くほどの美人や美少女はなかなかパンツを売りに来てくれないですから。

パンティ1枚あたりの買い取り価格は最低800円から最高2500円です。

女の子の容姿によってそれぞれ買い取り金額を変動させて。

美人からは高く買う。

可愛い子からも高く買う。

そうじゃない子は安く叩く。

簡単な話です。

そして、1枚800円から2500円で買い取ったパンティを、

6000円から1万5千円、もしくはそれ以上で販売していました。

他の中古下着店はだいたい1枚3000円が相場でしたねえ。

それをうちはその倍からの値段で売っていた。

それでも飛ぶように売れましたよ。

え? 

使用済みの買い取りに、なんで履いてる女性の年齢や容姿が問題になるのか、ですか?

匂いやシミに、男女の差はあっても、女性なら同じなのに、ですか?

いえいえ、私は、ただ使用済み下着だけを売っていたわけではないので。

だからこそ、他の同業他社と比べて、飛ぶように売れたんです。

私の「不思議商事」は他とは違う買い取り方、違う売り方をしていたんです。


 

 

 

当時は東京都内に十店舗ほどの使用済みパンティを扱うマニア店がありました。

私が名古屋刑務所の中で読んだ雑誌記事で紹介されていた『R』。

これが新宿と高田馬場に店を開いていて、

さらに『A』という店も上野や新宿などに複数の店舗を構えていました。

この2つが二大勢力で、あとは一店舗だけの店が点在してる感じです。

それで、自分で店を開く前に、それらの店を視察してまわったんです。

そして、あるひとつのことに気づいちゃったんです。

それは、どの店も、ほぼ汚れたパンツだけを売ってるってこと。

売られている使用済みパンティのほとんどに女の子の写真が付いてないんですよ!

たま~に写真付きのもありました。

けど、それはただの生写真なんです。パンツを見せてる写真じゃないですから、

本当にその写真の子が履いていたパンツかどうかはわからない。

本当にこの子が履いたのかなあ、インチキくさいなあ、と。

さらには、パンチラしてる写真付きのもあるにはありました。

確かに売り物と同じパンツを履いた写真です。

でもそういう写真は、逆に女の子の顔が写ってないんですよ。

手で顔を隠したり、後ろを向いていたり、なにしろ顔がわからない。

女子高生の制服や体操着にしても、高校の名前は明記されていて、

名門女子高とかなら値段が高いんですけれど、

やっぱりそれを実際に着ていた女の子の写真とかは付いていませんでした。

そういう中古下着・制服販売の情況を見てですねえ、

再び「これだ!」と思いましたねえ。

こういうことなら、あとから参入する我が不思議商事も十分勝ち目はあるんじゃないかと。


 

 

 

使用済みパンティやら中古制服を買うお客さんはマニアなわけでしょう。

けどですよ、パンティだけ、制服だけが好きな男なんて実はいないと思うんです。

いたとしても、それこそごく少数のマニア、ごくごく一握りのフェチだけじゃないですかね。

ほとんどの男は可愛い子のパンティ、美人のパンティだからこそ欲しいに違いないんです。

だけどどのお店も、その部分でのお客さんの欲求をまったく満足させてない。

誰が履いたパンティなのか? 誰が着ていた制服なのか?

誰の匂いで、誰のシミで、誰の血なのか?

それをはっきりさせなきゃならない。そうじゃなきゃブルセラショップじゃない。

私はそう思ったんですよ。

だから不思議商事は、すべての商品に女の子の写真を付けることにしたんです。

密封された使用済みパンティ。

そのパンティを着用してる女の子の生写真。

この二つを必ずセットで販売したわけです。

それも、ただの女の子の顔写真じゃありません。

それだとインチキができるでしょ。

女の子たちはみんなスカートをめくりあげたり、ジーンズをずらしたりして、

密封されてるのと同じパンティをちゃんと見せているんですね。

顔もわかる。スタイルも年齢もはっきりわかる。

嘘偽りなく、そのパンツの汚れは、その子が汚したものなんです。

それが「着用証明写真付き使用済みパンティ」なんです。


 


 

他の店は使用済下着を1枚3000円で売っていました。

不思議商事は、その倍の1枚6000円から売りました。

なにしろうちは全商品「着用証明写真付き使用済みパンティ」ですから。

価格は6000円・8000円・1万円・1万2千円・1万5千円……とスライドさせました。

可愛い子、美人の子のパンティほど、値段を高くするわけです。

高くても売れます。

今まで、どの店でもほぼ売ってなかった商品ですから。

マニアのみなさんが欲しくても手にいれられなかった商品ですから。

それが不思議商事にくれば店内にあふれているわけですからね。


 


 

女子高生の制服。

学校名なんか関係ない。

可愛い子が着てた服が

やっぱり高く売れました。


 

女子高の着用済み制服も売れましたよ。

他の店はですね、制服の学校名で値段わけしてたんです。

その高校が名門のお嬢様校だったり、人気のある可愛い制服だったりすると高い。

けど、そんなのあまり関係なくないですかね?

いっちゃあなんですけど、そんなに可愛くない名門私立お嬢様女子高生が着た制服と、

可愛い都立女子高生が着ていた制服、どっちが欲しいですか?

そんなもん、可愛い子が着ていたものに決まってます。

ですから、学校名なんかに関係なく、着ていた女の子の容姿で値段に差をつけました。

上下セットで2万円・3万円・4万円とランクをつけました。

そして特に可愛い美少女の場合は5万円以上。それこそ「時価」。

でも、どんな高い値段でも、誰が見ても可愛いなぁ、美人だなぁって子はですね、

やっぱり売れます。必ず売れましたねえ。


 

女の子からの買い取り価格にも差をつけましたよ。

まず、おばさんはダメ、デブもブスもごめんなさい。

あと「着用証明写真」を撮らせてくれない女の子からも買い取りません。

パンティ買い取り価格には、写真撮影料も含まれてますから。

実際の買い取りの値段は、ごく普通の子なら1枚800円。

ちょこっと可愛い子なら1枚1000円。

それで、「この娘のなら1枚1万円でも売れる」って可愛い子なら、

「どや、1枚2000円で10枚買うぞ、パンツ履いて見せるだけで2万円やぞ」

と交渉します。

それがごくたま~に現れる20人か30人にひとりの美少女だったりすると、

「お嬢様! 1枚2500円、10枚2万5千円でいかがでしょうか?」

「パンティストッキングも1枚2500円で5枚買わせていただきます!」

「制服はありますか? 夏服上下で1万円、冬服上下で2万円出しますから!」

になるわけですねえ、あはは。

だいたいひとりからの買い取り枚数はパンティで10枚、パンストで3枚から5枚、

制服は2セットまでです。

うちはすべて着用証明してるので、ひとりの女の子がいっぱい売ると嘘くさくなる。

希少価値がなくなりますから。

ちなみにパンティストッキングはパンティと買い取り価格も販売価格もほぼ一緒ですが、

やっぱり売れ行きはパンツの十分の一以下でしたね。

パンストは女便所で捨ててあるのを拾えるからあまり売れない、らしいです。

本当ですかねえ。ただパンストマニアの人数が少ないからだと思いますけどね。


 

基本的な女子高生の制服の買い取り価格は夏服上下で1000円から5000円の間、

冬服上下で2000円から1万円の間くらいです。

当然、これもすべて着用証明写真込みです、はい。

下着も制服も、買い取り価格に年齢での差はつけていませんでした。

何歳だろうが同じ。

年齢や肩書きでにはこだわってなかったですねえ。

現役の女子高生だから高く買うとかはなかったです。

ただ実際に売りに来る子は女子高生やら十代の子が多かった。

それに売れるのも女子高生でしたね。OLや女子大生より、

やっぱり女子高生はよく売れました

制服姿でパンチラしてる着用証明写真付きは特に人気が高かったですよ。

それで私も、あまり深く考えずに商品札に、

「○○高校一年生の○○ちゃんです❤」

なんて実際の高校名をそのまま書いてました。

名前も本名だったり。

いい時代……って言ったら怒られますね。いい加減な時代……むちゃな時代……、

う~ん、やっぱりいい時代だったんじゃないでしょうか、はい。


 

 

マンタク、大ヒットです。

女の子に3万払って30枚採る。

それを一枚6千円からで売る。

暴利ですよねえ。


 

 

もう一つ、他の店にはない不思議商事の独占商品がありまして。

それは、マンタク!

マンタクはねえ、も~うむちゃくちゃ売れましたよお。

マンタクってわかりますか?

そう、マンコに墨つけて、半紙をペタって貼って、形を写し取る。

魚拓のマンコ版。

まぁ男のスケベな趣味としては昔っからあるものなんですけれども、

ブルセラショップでこれを扱っているところはなかった。

じゃあうちがやってやろうと思いましてね。

マンタクの色が墨一色や赤一色じゃ味気がないですから、

数種類の口紅を買って来まして、カラフルマンタクにしちゃおうと。

ビラビラが赤、クリトリスがピンク、アナルがパープル、とかです。

綺麗だし、面白かったですねえ。

まるで現代美術? いやあ、そういうもんじゃあない、ただのスケベ商品です。

ええ、当然、マンタク証明写真付きです。顔出しです。

出来上がったマンタクを女の子が手に持っている写真。

さらに、マンタクをまんこに貼り付けてる写真。

その2枚の写真が付いて1枚6000円から。

女の子のへのギャラはひとりだいたい3万円です。

一回マンコに色を塗るとですね、3枚マンタクが採れる。

それをひとりあたり10回やって、30枚のマンタクを採取するわけです。

3万円のギャラで30枚のマンタク。原価1枚1000円。

それを一枚6000円からで売る。

それで、女の子の容姿によって1枚8000円、1万円、1万5千円と高くしていく。

使用済みパンティと同じです。

まぁパンツにしてもマンタクにしてもですよ、

1枚800円から1000円で仕入れたものを最低6000千円からで売っちゃうわけです。

暴利ですよねえ、はい。


 

マンタクは売れました。バカほど売れました。

やはり他がやってないことをやったのがよかったんじゃあないでしょうか。

さらによいことに、マンタクは珍しいのか、スポーツ新聞やエロ本が面白がってくれて。

何社も取材して記事にしてくれまして。

そんな記事が出るたびに新しいお客さんががっぽり来店してくれました。

週に何度も来てくれて、毎回2万円以上いろいろ買ってくれるお得意さまが何人もいました。

1カ月で70万円くらい使ってくれたお客さんもいましたねえ、ええ。

マンタクを採った女の子は、だいたいパンティを買い取った女の子の4分の1くらい。

だから100人はいってないんじゃあないでしょうか。

女子高生もいましたよ。2割から3割くらいですかねえ。


 

下着や制服を買い取るだけ、下着やパンチラ写真だけならまだしも、

女性器から直接マンタクを取るのは、

児童福祉法や猥褻物頒布罪に抵触するんじゃないかってことですか?

う~ん………。

それについては、このとき、ま~ったく考えてませんでした。

はい、本当にまったく気にしていませんでした。

下着モニター・制服モニターは毎月約100人が店にやってきて、

そのうちの半数以上が女子高生だったですけど、

それについても特に問題があるとは考えていませんでしたね。

とにかく、商売が順調すぎるほどでしたから。

不思議商事は店を始めて半月で軌道に乗って、1ヶ月目に初期投資180万円を回収しました。

開店3カ月後には月商4百万円以上になってましたねえ。

基本的に仕入れ値の10倍の値段で売りさばく商売で、利益率はざっと8割。

いやぁ、ほんといい商売だったですねえ、ブルセラショップ……。


 

 

 

あるとき、こんなことがありました。

「下着モニター募集」のフリーペーパーの広告を見て、

かなりの美人系でスタイルもいい女の子が店に現れたんです。

確か年齢は22歳とかでしたねえ。女子大生か、卒業したばっかりか、そんなでした。

それでその美人の子が店に入ってきた途端、

常連のお客さんが私の元へススス〜っと寄ってきまして、耳元で言うんです。

「店長ッ、この人のパンツが欲しい!」

「いや、すみません、お客さん、この女性の方は今初めて募集で来られた方でして」

「とにかく高値で買うから、聞いてみて!」

その美人の子は下着モニターがなにをする仕事なのかまだ一切知らないわけです。

ただ店に入ってきたら店内はパンツや制服や体操着やパンチラ写真やらが溢れていて、

どう考えても怪しいし、もう半分以上及び腰でした。

だからもう単刀直入に言いました。

あなたが今履かれているパンツを今ここで脱いで売ってください、

代わりの下着はお渡ししますから、と。

そうしたら、もう顔を真っ赤にして驚いて、「嫌です!」。

私よりも焦ったのはお客さんで、あわてて私の耳元で、

「4万円出す、4万円出すから!」。

それで私は美人の子に「2万円で買いまいすがどうでしょうか」と。

その子、その場でいきなりスルスルと脱ぎました。

脱ぐと同時に2万円受けとり、私が差し出した代えの下着は手に持ったまま、

サーーッと店から去って行きました。

一枚4万円は最高高値記録になりましたねえ。

まぁ、それにしても綺麗な女の子でしたよ、ええ。


 


 

最初のブルセラビデオは

お客さんの要望で撮った

「パンツ着用証明ビデオ」。

たった十五分の作品です。


 

結局ですね、やっぱりお客さんはどんな女の子が履いたのかが重要なわけです。

履いたのが可愛い子なのかどうかが本当に大事なんですよ。

だから本当はこのときみたいに、本人がその場で脱いで売るのが一番いいわけです。

でも毎回そう上手くいくわけじゃあない。

そうして、「じゃあビデオで撮れないですか?

女の子がパンツを脱ぐ瞬間を撮影して売ってくださいよ」となっちゃったんです。

それで、その脱いだパンティを買いたいと。

「着用証明写真が撮れるなら、着用証明ビデオだって撮れるでしょう、ねえ、辻さん?」

ってわけなんです。

「ビデオカメラがないなら、撮影機材レンタル店がありますから、すぐにでも紹介しますから」

なんていうお客さんまで現れちゃって。

そうまでお願いされてねえ、やらないわけにはいかないじゃあないですか!

やるに決まってるじゃあないですか!

ねえ……。


 

 

 

最初に撮影したのはわずか15分ほどのビデオです。

撮影時間も同じ15分。

ただ女の子がビデオカメラの前に立って、履いているパンツを脱いで、

それを手に持って見せる。それだけ。

パンツを脱ぐ瞬間にほんのチラッとあそこの毛が見えたりしますが、

それもわざと見せつけてるわけじゃなくて、ただ映り込んでしまっただけです。

なんと言いますか、本当に言葉そのままの「着用証明ビデオ」でしたねえ、あれは。

個人的に要望があったお客さんだけのために撮ったビデオです。

ただ、これがまた儲かったことも確かです。

お客さんが「着用証明ビデオ」が欲しいと言ってくる女の子は、

パンティ買い取り価格1枚2500円クラス、

販売価格にして1枚1万5千円クラスの飛び切りの可愛い子ちゃんばかりです。

そしてわざわざお客さんもオーダーメイドで注文してくるようなマニアな方ばかり。

「ビデオが付くならいくらでも出すよ!」って感じなんです。

ですから、「着用証明ビデオ付き使用済みパンティ」は1枚5万円で販売しました。

女の子へのギャラですか? ビデオ撮影代込みで5000円です。

着用証明写真付きのパンティ買い取りの最高額が2500円ですから、その倍ってわけです。

けれど女の子たちは「そんなに貰えるんだあ! 嬉しい!」って喜んでましたね。

ただし、これは完全受注商品、完全オーダーメイドです。

注文があるごとに1本づつ撮影して、ひとり10本まで。それを売りきって終わり。

ダビングして売るようなことも一切していません。

ビデオ撮影した女の子は、やっぱり女子高生が多かったですね。


 

それで、〝ブルセラの帝王〞だとか、〝ハメ撮りの帝王〞だとか、

その後にいわれていくわけですけれど、このように私が最初に撮ったビデオはソフトもソフト、

本当にたわいもないビデオだったんです。

そもそもがパンティの付属品、おまけですから。

ただそんなソフトなモノから始まったビデオ撮影ですけれど、

あっという間にエスカレートしていきました。

お客さんの要望がですね、どんどんどんどん、もうどんどん高くなっていきましたから。

最初は単なる着用証明ビデオ。

それが、パンツを脱いで履くだけじゃなく、洋服から下着姿になったりする。

次には、洋服から一度下着になり、次に制服や体操着を着替えたりする。

そうなると、次は裸です。

肌を見せる。ブラジャーを取る。胸を見せる。乳首を見せる。

パンティーを見せる。パンティーをずらす。お尻の割れ目をみせる。

――――って具合ですね。


 

そうしてですね、その後の1~2年のうちにですね、

オナニーする、大人のオモチャを使用する、ペッティングやフェラチオをする、

セックスをする、生中出しをする、アナルセックスをする、

放尿飲尿をする、3Pをする――となっていって、

私の撮ったビデオが「ブルセラビデオ」「女子高生本番ビデオ」なんて名付けられて、

逮捕されて、事件になって、テレビや新聞や雑誌、日本中で大騒ぎになっちゃった。


 

けれどですね、私の言い分とししましてはですね、

女子高生と本番した無修正のビデオも、アナルセックスしたビデオも、

基本的にはですよ、基本的には一番最初に撮った「着用証明ビデオ」と、

そう変わりはないんです。

女の子がスカートはいたままパンツをさっと脱ぐのだけの15分のビデオも、

自分で男優をして「辻作品」やら「辻幸雄」といわれ、

裏で何万本も流通しちゃった「女子高生本番ビデオ」も、

私の中ではすべて同じ商品、同じ作品です。

それはだって、私はお客さんの要望に応えて撮影しているだけですから。


 


 

私のビデオに

嘘・年齢詐称・やらせは

一切ありません!

ですからモザイクもありません!


 

「女の子が本当にこのパンツを履いていたという証拠のビデオが欲しい」

と言われたので、「着用証明ビデオ」を撮りました。

「本物の女子高生のパンツが観たい」と言われたので現役女子高生を出しました。

そうしたらですよ、「パンチラや着替えだけじゃなくてヌードは無理なの?」

と言うお客さんが出てきたから、素っ裸のヘアヌードを撮って。

そうなると今度は「オナニーさせろ」「本番させろ」となったんです。

だから撮りました。それだけのことです。


 

私自身の躊躇ですか? なかったですねえ。

よ〜しやったろうじゃねえかって。

誰もやらないなら俺がやってやろうじゃねえかよお、って。

それとですねえ、あとですねえ、これは本当によく誤解されちゃうんですが、

私は女子高生とセックスしたくて、

ブルセラ本番ビデオを撮っていたわけじゃあないんです。


 

「辻は女子高生とヤリたいからビデオを撮ってる」


 

「あんなのただの変態スケベオヤジだ」


 

―――なんてことを多くの方々からいわれました。

はい、私はもちろんスケベです。エッチは、も~お大好き!

お姉ちゃんもそりゃあ大好きですよ! 若いお姉ちゃんは本当に好き! 

スケベオヤジなのは全面的に認めます。

でも違うんですよ!

撮影は仕事なんです!

なぜ女子高生とハメ撮りしたのか?

それは「女子高生ハメ撮りビデオ」を売ってたからです。

プロのAV女優を出演させた偽物のブルセラビデオは撮りたくないんですよ。

ブルセラビデオを売るんなら本物の女子高生で撮らなきゃ嫌なんです。

仕事で嘘はつきたくないんですよ!

ただ、それだけなんです、ええ。


 


 

あとですね、こんなこともいわれましたね。


 

「辻は編集もせず、モザイクもいれず、撮ったビデオをそのまま売ってるだけの犯罪者」


 

――なんてね。ええ、事実、犯罪者です。

けど犯罪だからって手抜きしたわけじゃあない。

編集やモザイクはお金や手間がかかるから、しなかったわけじゃあない。

ノー編集・ノーモザイクは、まぁ大袈裟にいえば、私のポリシーなんですよ。

一番最初に撮った「着用証明ビデオ」からそのポリシーは変えてません。

だってですよ、編集したり、カット割りしたら、着用証明にならないじゃないですか。

違いますか?

ブルセラショップにくるお客さんが求めているのは、

画面がきれいなことでも、画面が見やすいことでもない。

本当にこの女の子がそのパンツを履いていたのかということなんです。

だから最初から最後まですべてをそのままのビデオカメラにおさめた。

だから最初の作品、着用証明ビデオは15分程度の短い短い作品なんです。

15分って時間は女の子がパンツを脱ぐのにかかった全所要時間です。

それが着替えビデオになら着替えるのに時間が余計にかかりますから30分や40分になる。

本番ハメ撮りならもっと時間がかかるから87分や93分、124分や186分になる。

だから私のビデオはですね、ほぼ全て収録時間が違うんです。

同じ時間できっちり収まっているものなんかひとつもない。

つまりですねえ、私のビデオはリアリズムなんですよ!

編集もしない。

打ち合わせもしない。

モザイクも入れない。

出演者の年齢も偽らない。

「女子高生ブルセラビデオ」なら、ちゃんと本物の女子高生を出す。

「女子高生本番ビデオ」なら、きちんと本物の女子高生とセックスをする。

女の子とラブホテルに入って、

まずは冷蔵庫からビールを出して飲むとこからはじまって、

やることやって、また服を着て、部屋から出ていくまで。

そこでやったことすべてを全部撮る。これが私の撮影の基本スタイルです。

ノー編集・ノーモザイク・ノー打ち合わせ・嘘偽りやらせ一切なし。

だから警察にパクられるんですけど。

 

 


 

さらには、ビデオをよく買ってくれるファンのお客さんたちからも、


 

「辻さん、お願いだから少しは編集してもっと見やすくしてください」


 

「撮影中、ずっとビデオを回し続けるのはやめてください。見てて疲れます」


 

なんていわれることも何度も何度もありました。

あげくには通信販売で売ったお客さんから、


 

「モザイク入ってないじゃないですか! こんな怖いビデオ、いらないです!」


 

って送り返されてきたこともありました。

私も頭にきたから、「あなたはもう客じゃない、二度と私のビデオは見るな!」って、

代金全部送り返してやりましたけれどもね。


 

お客さんの要望に応えて撮影してるだけ…というのと矛盾してるかもしれませんが、

これだけは譲れません。

だって、インチキになるじゃないですか。

なぜ私は撮影中にビデオカメラを止めないか?

それはインチキが入るから。

インチキ、嫌なんです。

インチキで物を作ってお金を儲けてもうれしくない。

嘘をつかずに自分で納得のいく商品を作ってお金儲けしたい。

物を作っている人たちの本心はみなさんそうじゃないんですか?

そう思いませんか?

私はそうだと思うんですけどねえ。


 

まぁ、その結果、前科十六犯です。

ええ、ええ………。


 

 

 

≪第2回『ブルセラ商売大繁盛』おわり≫


 

 

 

【次回予告】

大繁盛を続ける〝帝王〞のブルセラショップ「不思議商事」に、

ついに警察が家宅捜索! しかし、それは〝誤捜査〞だった…?

これまで明かされなかった意外な「事実」が明かされる

『猥褻するは我にあり〝帝王〞辻幸雄の犯と罰』

次回、連載第3回「ワイセツの基準を教えてくれ」

にどうぞご期待ください。

東京キララ新聞社

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